使用した主な紙 |
コクヨの計算用紙は当時異常に質の差が激しくて悲しかった。イトーヨーカ堂とダイエーの計算用紙は互いにその安さを競い合ったものだが現在は双方とも存在しないようです。
個人的な感想ではダイエーの計算用紙は妙につるつるしていて鉛筆と色鉛筆のノリがやけに悪いので嫌いでしたが長谷川亮一はなぜか好んで使っていました。
問屋から買った90gの厚口上質紙は主に切り抜きが必要なカットの仕上げに使いました。
当時たまたま問屋の前に住んでいた伊豆克己を通して買ったのですが一遍に1万枚買って長谷川亮一に渡した2500枚を除いて私が全て使ってしまった。
厚口のわりには切り抜きの裏打ちでは修正液を使わないと透けてしまってとても情けなかったです。
でも厚い分、撮影時扱いやすかったのも事実ですが。
90gの上質紙を使い切ってしまってからは近所の文房具屋のコピー機の裏側においてあった110gの上質紙をあるだけ買ってきて使いました。
それが無くなるとまた文房具屋に行って新たに仕入れた?ものを全て買い占めての繰り返しで作業しました。
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色鉛筆トンボ1500
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本当はトンボの色鉛筆の方がすきだったけれど三菱の圧倒的なシェアに負けてほとんど三菱の色鉛筆で塗ってしまいました。
これはいまでも全然変わってないのですが、トンボの色鉛筆というのは大規模専門店を除けばスーパーマーケットのイトーヨーカ堂や西友などの文房具売場でしか手に入りません。
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三菱880
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これらの鉛筆は製作開始当初50円でしたtが制作途中で60円に値上がりしました。
今でも60円です。三菱の「ねずみいろ」(雲の影やヘリの影や輸送機の影やSFメカのノーマル色)や「ぐんじょういろ」(女の子の服のノーマル色)の色味がころころ変わって大変でした。
一時期の「ねずみいろ」は煙を塗るのに実にいい色だったのだけどすぐに元のブルーグレーに変わってしまいました。
その色の「ねずみいろ」を求めて方々の文房具屋を彷徨ったことを思い出します。
あったら即買い占めです。兵隊の服の色に使った「はいいろ」という色は当時謎の色でそれを見せた人3人が3人共これは「こげちゃいろ」だと云って私も「はいいろ」と「ねずみいろ」の違いはよくわからなかったのですが、ちょっと変わった色だから使っちゃおうって感じで使ったのだけれどその後マービーマーカーを使ううちに「ねずみいろ」がクールグレーで「はいいろ」がウォームグレーだったことが
わかりました。 全くあのころは子供でした。
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三菱uniの色鉛筆
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普通の灰色や整備兵の服や将校の服の中の黄土色の影色など特殊な色に関して使いました。
煙や三菱の880の「ねずみいろ」の調子の悪いときのブルーグレーでも使ってます。
これも制作中に100円から120円に値上がりしました。
これは余程のことがないと画材屋でしか売ってなかったので学生時代は千葉か津田沼、東京に出てきてからは池袋まで電車に乗って買いに行かなければならなかったので大変でした。
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マービーブラシマーカー
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マービーマーカーNo.24はキャラの皮膚の影色で使ってます。
「はだいろ」のみ影色がマーカーなのは他の色とは違い「はだいろ」のような薄い色では色鉛筆を塗る時の力の強弱では影色にならないからです。
肌の色は全てのキャラに関して共通で女の子だからって色白にはしてません。
あとモブシーンでは色鉛筆で塗るのが大変なのでNo.16でなでただけというのが結構あります。
No.26と12は窓の外や天井裏やはしごの中等の「暗いところ」のシーンでBGとして使ってます。
あれだけで相当の本数使ったのですが池袋に買いに行ってPARCOとかLOFTとかHANDSとかであるだけ買って帰ってきました。
買い占めというやつですね。
もし同時期に使おうと思って手に入らなかった方がいたらごめんなさい。
「暗いところ」ではロボットの色かえとしてNo.40、SFメカの色かえとしてNo.39、ミサイルの煙はNo.37等結構使ってます。
2号影のあるときのロボットの本体やロボットの目の1号影としてもマービーは使ってます。
あと、画面で見てもよくわからないのですが血のタッチとしてNo.46を使いました。
血に関しては「Feather2」でも同じです。
しかし'99年頃ですか、若い子にこうした蘊蓄を傾けたところ「マービーなんて小学生みたいですね」などといわれて愕然としました。
低所得とはいえ働くようになってやっと使うことができたマービーが児戯に等しいとは若者の価値観は判りません。
いや、私が若者といわれる年代だった頃からそんなものは判らなかったのですが。
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ZEBRAハイマッキー |
ハイマッキーに関してはキャラの全ての黒髪と部屋の窓等全てのBL部分に関して使ってます。
エフェクトでは黄色と赤、血のノーマル色とロボットの目の影色としての赤、ロボットの本体の影色としてオレンジを使ってます。
それから空の色で街の偽物の空は水色で外の空は青という使い分けをしてます。
初心者向けの絵の参考書などを読むと複数の種類の画材を使うのは良くないなどと書いてあったのを記憶しておりますがその観点から言うと『星に願いを』は邪道の限りを尽くしてるって事になるんですけど。 あ、内容も同じか。
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ZEBRA徳用蛍光ペン |
これはほとんどきわものに近いと思うのですがよく学生が参考書等に引くあの蛍光ペンのハイマッキーサイズのものでこれがなかなか使えるものでしたがすぐに色が褪せてしまうのが最大の欠点でした。
それに、おいてあるお店が限定されているので手に入れるのも一苦労でした。
オレンジ、黄色、黄緑、ピンク等をモブシーンのBGの街の窓等に使いましたが色が褪せていたのが理由で撮影後のラッシュで取り直しになったカットもありました。
モブの動画なんて切り抜きもなくて全部2K打ちで、撮影的には一番問題がないように思えたのですが、でも塗り直して良かったです。爆発では黄色に使ったのですがこれが実に綺麗に色が消えてしまって困りました。
このZEBRA徳用蛍光ペンは今、名前を「OPTIX」とか変わってお洒落な外観で新しいバージョンが出いますが、本来一体誰が何のために使うのでしょう。
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幻のさくらピグママーカー |
これは彗星のごとく現れて消えたまさに幻のマーカーです。
黒・青・赤の3色があり最初に使った感触では字を書くのには適しているが画材としてはいま一つだと思いました。
しかし赤だけはかすれた感じがロボットの目のノーマル色としてぴったりで好んで使いました。
いま、一部のお店にあるピグマックスはおそらくこのピグママーカーの後継だと思いますがいかんせん出るのが遅すぎました。
特に黄色はすばらしく、文房具ではなく「画材」であるマーカーをも含めてこのピグマックス以上の黄色はないと思います。
もっと使いたかったのですが発売されたときはもう黄色の塗るところはほとんど終わってました。
くやしいから『Feather予告』では空の色として思いっきり使いました。
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寺西マジックWIDEと極太(ごくだい)
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「寺西」というのはメーカーらしいのですが「LOFT」でしかこの名前で売っているのを見たことがないので本当かどうか判りません。
WIDEはともかく「ごくだい」というのはその本体に「GOKUDAI」と書かれていたのでそれはそうなのでしょう。
なぜ「ごくぶと」ではないのかというのは長谷川亮一の「GOKUBUTO」と書くと本体に入りきらないと言う説が説得力ありました。
この作品の制作中にハイマッキーもフェルトの太いものが発売になりましたが極太のものは製作開始当時はこのマジックかぺんてるフェルトペンかさくらのSG7しかありませんでした。
三菱だったか「LSなんとか」というのもあったように記憶してますがそれは一軒の文房具屋でしか見たことがありません。
その中でマジックを使ったのは一番安かったからです。
それとSG7は色味が白っぽくていやでした。
長谷川亮一は好んで使っていたようでしたが彼愛用のダイエーの計算用紙の発色の悪さと併せて最低でした。
松川智充が言ってたのですが、マジックには「有害なトルエン・キシレンは使用していません」という注意書きがなかったので他のに比べて早く頭が痛くなるって事で、いまは書いてませんが当時はハイマッキーでもその注意書きはあったからマジックって言うのはけっこうヤバい代物なのかも。
これは一部ロボットのアップのオレンジやスタンダードサイズの街の空の水色には使っているのですがハイマッキーで塗るのは範囲が広すぎて大変だから使っただけで、縁取りをしたハイマッキーとは色が露骨に違うから本当は使いたくはなかったです。
あと、外の空の青ではほとんどのカットで使っているけどやっぱり色が違います。
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三菱プロッキー |
これは使えない画材でしたが部屋の扉の青だけは冷たい感じがぴったりで使いました。
黄色はZEBRAの徳用蛍光ペンが退色したところの塗り直しで使ってます。
あとロボットの目のノーマル色もピグママーカーが使えなくなったあとに使ってます。
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さくらピグマ |
ピグマは実線のトレスにこの手のペーパーアニメでは実に広く使われています。
おそらくたいていの文房具屋で手にはいるからだと思います。
これはどうでもいいほど多くのバージョンがあってヌーベルピグマ、ピグマグラフィック、ピグマブラシとか太さも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.8、1.0、2.0、3.0等あって0.2とか0.4なんてどうでもいいじゃん、0.1、0.3、0.5とどう違うんだろと思いましたが今は0.4が気に入って使ってます。
しかしこの作品の製作を開始した頃はピグマも0.1、0.3、0.5の3種類しかなくて作品中では全てを使ってます。
基本的にはBGは0.1でキャラをその時の気分で0.3、0.5を使いました。
BGのタッチで作業開始当時出たばかりの0.05を使ってます。
この細さには発売時皆感動したものでした。
あまりの細さにフィルムで判るかなと思ったら結構見えました。
しかし特にこの0.05はそうなのですが全般にピグマは耐久性に欠けて特に0.3には泣かされました。
「Feather2」などでは1カットも持たずにつぶれてしまうこともあってとても悲しかったです。
値段相応といわれればそれまでなのですが。
それとも私が酷使しすぎるのでしょうか。
関係ありませんが調子が悪いとピグマに八つ当たりして折り曲げたり投げつけたりして今考えると申し訳ない。
ピグマじゃなかったけど(プログラフだったかな)トレスするとあんまりにじむので投げつけたらインクが辺りに飛び散ってしまって後かたづけが大変でした。 道具は大切にしなきゃ。 |